「親の期待に応えなくていい」 著者:鴻上尚史
思春期の子供を持つ親にとって、意識しないといけないものだなと手に取った。
著者も書いているが、中高生とそのことに悩む親にも読んで欲しいとあった。子供の人生は子供のもの。 反省しつつ難しいな~と感じながら読んだ。
親子関係の最終的な目標
いろいろな親子関係の説明が書いてある中で、最も納得できたのがこれ!
「健康的に自立」することが、親子関係の最終目標である。という部分!
健康的、とあるのはお金を稼いで自立できたとしても、人をだましたり奪ったりしたお金での自立は不健康、という意味だ。
経済的に自立して、精神的にも自立する。
自分も40代になって思うのだ。親はいつかいなくなる…と。子供を守りたい、そばにいてほしいという気持ちは親の気持ちであって、子供自身の思いではない。
親のために…といろんなことを合わせてきても、結局は自分の力で生きていかないといけないのだ。
もう大学・高校・中学生の我が子を自立に向けて育てられているだろうか?
仕事をして、掃除に洗濯、料理も、いつかは自分でできるようになってもらいたい。でもやっぱり世話をやいている自分がいたり。でもニワトリはいつかはみんな家を出るんだという前提で子供達に会話をしている。鴻上さんに見て判定してもらいたいなあw
鴻上さんの説明はわかりやすい
鴻上尚史さん(知り合いかのように話すが、もちろん知り合いではない)の、実例を元にした親子関係の説明はわかりやすい!
ドキッとしたには「親の愛情」と「的確なアドバイス」は違うという部分。
ずっと育ててきた子供のことは親がよくわかっている、だからアドバイスできる。と思っても、そんなことはない。冷静な分析ができずに子供のやりたいことに反対してしまったりする。
確かに…子供が「ミュージシャンになりたい!」とか言い出したら、否定してしまう自分がいるかも…と思った。とりあえず大学言ってから考えてとか言ってしまうかも。
「他者」になるように育てる
「他人」と「他者」の説明もある(詳細は本を読んでくれ)。親の言う事を受け入れたり、受け入れなかったりを繰り返しながら、子供はゆっくりと「他者」になっていく。
何か納得だなあ。ニワトリも最近長女が県外に言って、寂しい気持ちがする時に考えるようにしてるんだよね。ずーーっと家にいて40歳になっても60歳になっても一緒に暮らして、料理とか洗濯もしてもらって、家は出たくない!とか言われるより、さっさと県外でもどこでも自分の住みたい場所に住んでくれたらいいなあと。
ニワトリは子供のいない時間も大好きだし、子供達には絶対に家から出て行って欲しい。時々遊びに来てね♪って感じ。もちろん寂しい気持ちもあるのだが、実感としてまだないのと、それが一番いいかなと思ってる。繰り返すけど、どうせ親の方が先に死ぬんだしw
親の人生を充実させることが、子供の人生を幸福にする
親の人生を充実させれば、子供に期待して何かを求めることもなくなる。そんな親を見ることは子供の幸福でもある…。幼少期では無く、中高生以上にはこれは本当にそうだろうなあ。
親がぐずぐず毎日つまらなそうに生きてて、自分だけを生きがいにしてたら息苦しいだろうな。
改めて自分の人生を考える必要があると思った。それが子供を幸せにするんだもんな!
鴻上さんの本は「ほがらか人生相談」という本を読んだのがきっかけで、大好きになった。毒親への対処法とか、おだやかな文章で本当にわかりやすく読みやすい。
「お金に困るような人生を送ってほしくない」と言うのは、「自分がお金がなくて不幸だと思っている」ということだとある。耳が痛い…!!そうなんだよね~ニワトリはお金が大好きで、それはもっとお金があればと思ってるからなんだよね。
自覚はあるけど、それを子供に押し付けたらいけないのか~難しいな~。
あくまで決めるのは本人ってことだよね!親の知っていることを教えて、違う道なら一緒に調べて考えて、決めるのは子供本人!
親からの期待に苦しんでいる人に読んで欲しい本でした。親も読んで欲しいけど、自覚が無いタイプも多そうだから、そんな大人は読まないのかな。
