「孤独死大国 予備軍1000万人時代のリアル」
著者:菅野久美子
老後不安のニワトリとしては読むしかない本だな!
孤独死…身近に出会ったことは無いが、本当に他人事では無いと思う。一見独身向けと思わなくもないが、全くそんなことはない。結局死ぬ時は一人…夫と同じタイミングで死ぬわけじゃないんだからね。
孤独死は男性の方が多い
はっきり言って、そんなイメージある!女性は元々群れておしゃべりして、楽しそうにしているイメージ。男性は基本が仕事で、定年後は妻との交流がメインで、人付き合いは少な目…。
詳細は本を読んでもらいたいが、実際その通りのようだ。もちろん女性でも孤独死はいるのだが、男性の方が多い。
以前も老後不安を感じさせる親戚のことをブログに書いたことがある。
80歳位で妻が最近亡くなり、元々夫婦共に人付き合いが苦手。心配していたとおり、夫は毎日誰とも話すことなく毎日を過ごしているようである。
母が時々は訪ねるようだが、もう一人の親族以外誰も訪ねてくることはないようだ。
おそらく妻より夫が先に亡くなるだろうと思っていたと思われ、夫は致命的に人付き合いが苦手である。
この本を読んでいて、典型的すぎる位孤独死に繋がるパターンで心配になった。
孤立対策には人とのつながりが必要
「人とのつながり」が結論!そうだよね!本の中で、「つながる相手は一人でもいい」とあり、確かにそうかもと思った。数日連絡が取れないと、おかしいなと思ってくれる相手…そんな人がいてくれるとよいのだ。でもそんな人を作るのが難しい時代と言えるのか。
ニワトリは自分の体験とか、ニュースとか本とか今まで得た情報でいつも思うのは。自分も含めた世代以下の人達って、人付き合いは嫌がるけど、実は誰かにかまって欲しいし、何かあったら助けて欲しいって思ってない?勝手だよなあってw
似たような意見がこの本にもあった。人付き合いは基本は嫌がる人が多いのよね。
ニワトリも今より仕事が忙しい頃、町内会とか近所付き合いが嫌でしょうがない時期があった。自分に余裕がないんだよね。今はそうは思っていない。町内会とか特に大切だなって思っていて、今の人付き合いが老後に繋がっていくんだな…って最近つくづく思う。子供が成長して離れそうだから思うのかも。
セルフネグレクトは孤独死予備軍
セルフネグレクトとは「自己放任」。必要な食事を摂らなかったり、自分の身の回りのことに無頓着になり、自身の健康状態を悪化させる行為。
わかりやい例としてごみ屋敷がある。しかし本人が他者の介入を嫌がることが多くあり、民生委員等も入りきれなかったりする。しかしそういう人程介入が必要だったりする…。
意外だったのは自立度が高めの人も孤独死が多いということ。まだ自分は大丈夫、人には迷惑をかけたくないと思いながら、結局孤独死して他人に迷惑をかける…。
自分の老後を考えると怖くなった。子供がみんな県外にいて、夫は先に亡くなる。今の家に一人暮らし…普通にありそう。たぶんそうなる。
子供に言って、監視システム的なみまもりの機械を置いてもらおう!本の後半で、このような孤独死対応策も出てくる。知らなかったことが沢山あり、とても参考になった。
お金だけを気にしていたニワトリに朗報!
最後の章に、ニワトリ的に感動するお話があった。独身の40代男性。彼女も友達もおらず、このままでは孤独死するのでは…という思いがずっとあったそう。
ある地域の「読書会」という集まりに参加するようになり、本人の人生が大きく変化していく。
ぜひこの章は孤独死不安がある方に読んで欲しい。
今は友人が多くいて、食事会をしたり、出かけたり、旅行に行ったり…。もし孤独死しそうになっても、きっと誰かが気付いてくれると自身を持っているそうだ。
お金でもなく、結局は「人とのつながり」。それが自分の老後を救うことになるのだと思った。
もちろん自分が助けてもらえる、という視点だけでなく、自分が誰かを救うことになるのかもしれない。
